タイヤを変えるとバイクの燃費が変わる?タイヤと燃費の関係

バイク乗りの楽しみといえばカスタムですよね。
そんな中でも性能を上げることのできるカスタムといえばタイヤの交換です。
タイヤの交換でコーナリング性能が良くなったり、遠出するための人用で減りにくいタイヤなど選択肢が幅広くあります。
筆者もタイヤの溝がなくなってくると次はどんなタイヤに変えようかとネットで必死にまたワクワクしながら情報を検索します。
そんなバイク乗りに身近なタイヤですが、タイヤを交換するだけで燃費が悪くなったり、よくなったりすることはご存知でしょうか。
これからバイクの燃費とタイヤの関係について解説していきます。
目次
・バイクのタイヤの種類
・タイヤのコンパウンドの種類
・ツーリングタイヤは燃費がいい?
・タイヤのグリップ性能と燃費はトレードオフ?
・(番外編)バイク乗りの走り方別、タイヤ
・バイクのタイヤの種類
燃費の話に入る前にバイクのタイヤの種類がどれくらいあるかを説明します。
*タイヤの種類とここで記述しているのはバイアスタイヤ、トレールタイヤなどのタイヤの形状ではなく、タイヤのゴムの材料(コンパウンド)を焦点としたタイヤの種類を紹介します。
最初に視覚的に図を作ってみました。

図を見るとわかるようにツーリングタイヤになるほどタイヤのもちが長くなり、燃費もよくなる傾向になります。
逆にスポーツ走行時のグリップ力は下がり、公道で走れるハイグリップタイヤ、公道走行不可のレース用のタイヤなどはスポーツ走行時にとてつもなく大きなグリップ力を発揮します。
次にそれぞれのタイヤについて解説していきます。
レースタイヤ

引用:ダンロップHPより/ Moto3
https://dunlop-motorcycletyres.com/
MotoGPなど見ている方はご存知のレース用のタイヤです。タイヤに溝がなく、地面との設置面積を最大化しています。
※雨天用はまた違った形のタイヤですが、ここでは晴天用のタイヤのみ説明いたします。
そのため、レース時には一般のタイヤと異次元のグリップ力を発揮し、コーナリングでタイムを縮めてくれます。
レース用のタイヤは温めないとグリップ力がほとんど発揮されず、もし温めずに使用した場合にカーブでグリップ力を失い、転倒します。
レース前にに何か巻き付けている映像を見たことがないでしょうか?
それはタイヤを最初から温めて置き、走り出しから最高のグリップを発揮するためです。
タイヤの寿命はレースの間だけ持てばいいので寿命は200km前後だと考えられます。
レーシングレプリカタイヤ

引用:ダンロップHPより/ SPORTMAX α-14(Zレンジ)
https://dunlop-motorcycletyres.com/
こちらは名前の通り、レーシングレプリカですので公道走行が可能です。
しかし、名前ですぐにお分かりいただけると思いますが、あくまでも公道走行できるようにしたレースよりのタイヤですので、温まっていないときのグリップ力は低いですが、温まった後のグリップ力はレーシングタイヤに迫る勢いです。
こちらはサーキットまで自走したい方や、大会のレギュレーション(ルール)で公道走行可能なタイヤのみ出場条件としている場所などで使われます。
このタイヤの寿命は走り方、乗り方、公道走行とサーキット走行の比率でだいぶブレガありますが、1000km-5000kmほどではないでしょうか。
ハイグリップタイヤ

引用:ダンロップHPより/ SPORTMAX Roadsport 2
https://dunlop-motorcycletyres.com/
ハイグリップタイヤは、レーサーレプリカよりマイルドではありますが、強力なグリップを発揮します。
このあたりからタイヤの溝も増えてきて、雨天時や低温時でもある程度グリップする全天候型の性能になってきます。
走り方にもよりますが、タイヤの寿命は5000km-7000kmほどでしょうか。
スポーツタイヤ
ハイグリップタイヤと同じように、スポーツ走行時に大きくグリップしてくれるタイヤです。
コーナーでは粘りがあり、峠などを流していても気持ちよく曲がりたい方向に曲がってくれます。
しかし、ハイグリップタイヤなどと同様にタイヤの寿命が短い傾向にあります。
こちらもハイグリップと同じで、タイヤの寿命は5000km-7000kmほどでしょうか。
筆者の経験上スポーツタイヤの方が気持ち長持ちする印象です。
スポーツツーリングイヤ

引用:ブリヂストンHPより/ BATTLAX BT-023 SPORT TOURING
https://www.bridgestone.co.jp/products/tire/mc/products/detail/pr011/
こちらのタイヤは最近出てきたタイヤで中央部が固いコンパウンドで、コーナー時に使用するサイドのゴムが柔らかくなっていてコーナーでもグリップ力を保ってくれます。
高速道路などのツーリングでは長距離でもしっかり長く持ってくれます。
また雨天時にもしっかり対応できるように溝が多く彫られています。
このクラスになると走行距離もぐっと伸び、バイクの重さ、走り方にもよりますが8000km-13000kmほどは持つ印象です。
ツーリングタイヤ

引用:ブリヂストンHPより/ BATTLAX TS100
https://www.bridgestone.co.jp/products/tire/mc/products/detail/pr011/
こちらのタイヤは、長距離移動がメインの人のためのタイヤになります。
雨天時の排水用の溝もしっかりあり、低温時でもある程度地面にしっかりグリップします。
また寿命も長く15000km以上持たせた方もいらっしゃいます。
・ツーリングタイヤは燃費がいい?
ここまではタイヤの種類について紹介してきました。
ここまで見てくるとバイクの燃費のよさそうなタイヤがツーリングタイヤだとなんとなくわかりますよね。
ではなぜツーリングタイヤは燃費が良くなるのか説明していきます。
グリップ力
ツーリングタイヤはグリップ力を犠牲にして雨耐性や摩擦耐性を上げています。そのため、ハイグリップタイヤなどのスポーツ走行用のバイクと比較するとグリップ力が弱くなります。
グリップ力が弱くなということは地面への転がり抵抗が減少します。
抵抗が減少するということは前に進むために必要以上に燃料を消費せずにすみます。
そうすることで、燃費が良くなります。
・タイヤのグリップ性能と燃費はトレードオフ?
ですのでハイグリップタイヤ系とツーリングタイヤ系は真逆の関係性が成り立ちます。
その中間を目指したものが先ほどの紹介の中で出てきたスポーツツーリングタイヤですね。
直線ではそれほどグリップ力は必要ないので硬めのコンパウンドや溝を掘り、コーナーなどのグリップ力が必要な部分においてはハイグリップのコンパウンドを用いるようになっています。
こうすることで燃費やタイヤ寿命と走る楽しさを両立しています。
・(番外編)バイク乗りの走り方別、タイヤの紹介
バイク乗りの方は様々な乗り方をされていると思うので、それぞれに合ったタイヤを筆者が独断と偏見で紹介していきます。
峠などのワイディングを楽しんだり、週末にサーキットにバイク乗りの方
言わずもがな、スポーツレプリカ、ハイグリップ、スポーツタイヤを選びましょう。
寿命が短いので財布との相談になると思いますが、スポーツ走行をしたい方はぜひハイグリップ系のタイヤをお選びください。
ツーリングもしたいけど、峠などのカーブも気持ちよく走りたい方
そんな方には2種コンパウンドのスポーツツーリングタイヤをお勧めします。
技術的に新しいのか各社メーカが色々な商品を出しており、ツーリングからワイディングの楽しさまで十分に満足できると思います。
ツーリングの遠出や街乗りがメインの方
直線やストップアンドゴーが多い方にはツーリングタイヤをお勧めします!
摩耗が遅く、長い時間持たせることができるので経済的で、長距離移動もタイヤの山の心配をすることが少なくなります。
まとめ
どうでしたか?タイヤだけでも燃費や乗り味が大きく変わります。
自分に合った最高のタイヤを探してみてはいかがでしょうか?